AIカルテ作成支援サービスの導入
当院では、AIカルテ作成支援サービスを導入しています。
当院の電子カルテでこれまで特に大きな問題なく運用できていたのですが、以前から「カルテの作成がもう少し簡単にならないかな……」と考えていました。
診察では、患者様のお顔をみて、お話をじっくり伺うことを大切にしています。
一方で、診察内容を正確に記録することも医師の大切な仕事です。
患者様のお話を聞きながらカルテを入力していると、どうしてもパソコンに目を向ける時間が増えてしまいます。
「もう少し患者様のお顔を見ながら、お話しできる時間を増やせないかな……」
実は、病院勤務をしていた頃からずっと感じていた悩みでした。
そんな中、AIを活用したカルテ作成支援サービスがあることを知りました。
病院勤務の場合、新しいシステムを導入するには院内での承認やさまざまな手続きが必要で、実現までには時間がかかることもあります。
その点、自分のクリニックでは比較的柔軟に新しい取り組みを進められるのも、開業して良かったと感じることの一つです。
とはいえ、AIカルテ作成支援サービスにもさまざまな種類があります。
そこで、いくつかあるサービスの中から、導入実績が多いと伺った2社に絞り、実際に使い比べてみることにしました。
約3か月間試してみたところ、思っていた以上に便利な部分も多く、当院の診療にも役立ちそうだと感じたため、1社に絞り正式に導入することにしました。
早いもので、正式導入から半年以上が経過しました。
AIカルテ作成支援サービスとは?
診察中の患者様との会話をAIが音声認識し、その内容を自動的に整理して、カルテの形式(SOAP形式)にまとめてくれるサービスです。
例えば、患者様から症状や経過をお聞きすると、その内容をAIが整理してカルテの下書きを作成してくれます。
もちろん、AIが作成した内容をそのまま使用するわけではありません。
最終的には医師が内容を確認し、必要な修正を行っています。
半年以上使ってみて
実際に使い続けてみると、便利な点だけでなく、まだまだ改善してほしい部分も見えてきました。
AIが会話の内容をうまく理解できず、「いやいや、そうじゃないんだけどな……」と思うこともあります。
そのような時は修正しながら使用していますが、全体としてはカルテ作成の負担が軽くなり、導入して良かったと感じています。
特に良かったのは、カルテ入力に気を取られる時間が減り、患者様との会話により集中できるようになったことです。
患者様が何に困っておられるのか、どのようなことを不安に感じておられるのか。
そういったお話をしっかり伺うことは、診療においてとても大切だと思っています。
AIを活用して、より丁寧な診療へ
最近は医療の世界でもAIの活用が進んでいます。
もちろん、AIにすべてを任せられるわけではありませんし、医師による確認や判断は欠かせません。
また、患者様のプライバシーや個人情報の取り扱いにも十分配慮しながら運用しています。
私自身、新しい技術を取り入れることが目的ではなく、その技術によって患者様にとってより良い診療ができることが大切だと思っています。
これからも便利なものは上手に取り入れながら、患者様お一人おひとりと向き合う時間を大切にしていきたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
2026年10月20日